2016.12アミティホールにて夢講演セミナー(堀内明日香先生)
概要
■憧れの宝塚音楽学校へ~目標を明確にする
堀内先生が夢を抱いたのは、小学5年生のときです。
初めて宝塚歌劇を観て、その感動が忘れられず、追いかけました。
もちろん苦悩の連続です。
最初は、周りの大人にも反対されたり、否定されたりしたそうですよ。
『そんなのムリだよ…』そう学校の先生に言われた堀内先生(10歳のころ)は、「自分を信じること」を大切にしようと思ったそうです。
受験チャンスは4回与えられていますが、堀内先生は3回目で合格。
さまざまな関門を突破するのですが、衝撃的なのは、「面接試験」でしょうか。
「受験回数・身長・体重・出身地・年齢・受験番号」を言う。ただそれだけです。
7秒で面接は終了です。
たったそれだけの動作であっても、同じ条件下で他の人よりも輝きがあり、素直さがあるかが試されています。
受験は7秒勝負と言われる所以です。
■カキクケコ?!
「宝塚で輝きたい!」目標を明確に定めた堀内先生ですが、1回目の受験では自信が持てずに不合格。
2回目の受験では、試験の前日に結膜炎にかかり、体調管理の甘さから不合格。
3回目の挑戦。このとき、先生は、夢を支えてくれる家族への感謝の気持ちだけで受験したとおっしゃいます。
みんなと一緒なら絶対に合格しない!だから、自分は、「感謝」という心構えを立てて試験に挑戦しよう、と思ったそうです。
それと、もう一つ。「失敗後には必ず自己分析をする」ことを実践されていたそうです。
同じ過ちを繰り返さないために、失敗を失敗で終わらせない。
夢を抱いたときの「(か)感動」を忘れず、夢が実現するという「(き)希望」を持ち、試練を乗り越えるために「(く)工夫」し、「(け)健康」管理を怠らず、今の自分の環境に「(こ)恋(感謝)」する。
この「カキクケコ」の5つを習慣とし、まっすぐに努力をされたのです。
目の前の第一志望校合格を目指す受験生にも、大いに参考になる内容でしたね。
■待ち受けていた「厳しさ」~身体から入る
礼儀作法やことば使い、上下関係など、規律の厳しさで知られる宝塚ですが、実際はどのようなものなのでしょうか?
「1年目を予科生、2年目を本科生と呼び、音楽学校生としてのルールは本科生が予科生を指導し、代々受けつがれています」と堀内先生。
たとえば、
◎予科生は1年間、同じ場所を徹底的に掃除する
◎出会う人には声をかけてあいさつする
◎朝礼時には、下級生は上級生より先に着席しておく
◎扉の開け閉めは、上級生より先に下級生が行う などなど・・・
また、誰かが失敗をすると、失敗した本人がそのことを一つ上の上級生に伝え、その上級生がまた一つ上の上級生に伝え…と、伝言ゲームのようにみんなに順番に伝え、最後はちゃんと伝わったかどうかを最上級生がチェックをする。
宝塚音楽学校には、紙に書かれた規則など存在しないそうです。すべて口伝です。
「注意されたことが言われっ放し、言いっ放しにならないための仕組み」だそうです。
指摘されたことは必ず改善するまでやる。
『これをやれば舞台で輝けるという目標があるから、不平不満もないのだ』と、その理由をお話しくださいましたが、100年受け継がれていく宝塚の伝統に、すべての夢や目標の達成に通じる意識を学ばせていただけました。
■みなさんは、『ブス』ですか?
予科生と言われる身分のときには、徹底して「我を鎮める」ことの大切さも教えてくださいました。
宝塚の食堂「すみれキッチン」には、こんな掲示もなされているそうですよ。
「ブス(無作法)の25箇条」というチェックリストだそうです。みなさんもやってみてくださいね。
たっくさんの「理不尽だなぁ」と思っちゃいそうなお話が満載でした。
堀内先生はこうおっしゃいます。
『やってもないのに、理不尽だなんて言うな。本当に必要に思っている人にとっては、それはまったく理不尽などと感じられるものではないのだ』と。
やり方をどうこうと言う前に、あるべき「型」をもっともっと大切にすべきなのです。
そこに精神(心)はついてきます。
身に降りかかるすべてのことは必然で、どんなこともムダなことなんてないのです。
このように、「人」がしっかりとしていることこそ、チャンスが花を咲かせる原動力になるのだということを学ばせていただきました。